バイクを表現するのは難しい
「バイクって車に比べて身軽で良さそうですね。」
先日、歳の近いお客さんとの会話で出てきた言葉だ。
すかさず「幅が細いので、ちょっとした道でも気兼ねなくスイスイ行けますね。」と返した。
重ねて「でも、ヘルメット被ったりプロテクター付けたり・・(中略)とにかく走り出すまででも大変なんですよ」とも告げた。
すると「へー、実際そんなに大変なんだ!知らなかったな・・」と驚いてた。
なまじバイクを知ってるぶん親切心で別のリアルを話してしまったが、後になって「教えなくても良かったのかな」と後悔している。
他の人もそうなのかもしれないけど、オレの場合は興味を持った物に対して最初は「好き」の部分で突き進むのが殆どだ。
例えばバイク。乗り物として無駄なスペースがない、操作が多くて面白い、速いのに安い。とか挙げればいくらでもある。それらに魅力を感じてバイク購入をし、所有し続けようとする。何年も。
逆に「キツい」部分。同じバイクで挙げてみる。
自立しない、コケたら痛い、夏暑いし冬寒い、大体うるさい、ガラ悪そう。
これらを飲み込むことは大切だが、それがメインの感情となったら、楽しくないし続かないと考えている。
おそらく話した彼も、両面の要素があることは把握して「好き」が優勢だったんだと思う。そんな中で経験者がキツい部分を強くつついたら、まるで諦めを促してるみたいで非常に後悔している。折角楽しそうな事を見つけたのに、それを潰しにかかるのは良くないと気づいた。今さら。
だからと言って楽しい部分ばかり話してたら、彼がキツい部分を忘れてしまわないかと心配になってしまう。
相手はどこまで知っていて、どこまで感じているのか。それを考えながらバイクを表現するのは大変だ。他の趣味嗜好の話なら問題ないけど、バイクってスゴく面白くてスゴく危険だから内容のバランス取りが難しい。中には「知ってるでしょ?」では済まされない領域もある。
ぶっちゃけた話、相手は他人だからソレを見て聞いて何が起ころうとも、受け取り方の問題だから自分は関係ないし痛くも痒くもないから好き放題書いたり発言してます。そう言ってしまえばそれまでだ。
でも、それでいいんだろうか?というかそもそも答えは出さない方が良かったのだろうか?今まで色んな形でバイクを表現してきたけど、100%納得できる心持ちがまだ無い。
沢山書いて見て聞いて喋れば何かが見えてくると信じてるけど、最近不安になってきました。